Motoyuki's Diary (1999 年 2 月)

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2 月 26 日 (金)

脳死

臓器移植を目的とする国内初の脳死判定が高知赤十字病院で行なわれています。 昨日からの報道を整理してみると、

  • クモ膜下出血のため 2/22 に緊急入院した。
  • 2/25 朝に脳死状態に陥った。この時点では脳波は平坦であり脳の活動は停止 していると判断された。
  • 2/25 夜に二人の医師が臓器移植法に基づく脳死判定を行なったところ、 脳波がでていることがわかり脳死状態ではないと判断された。
つまり 2/25 朝には脳波が平坦であり脳死状態と診断されたのに、同日夕方には 脳波がでていて脳死状態ではなくなってしまったのですね。

脳死が「死」として認知されるために絶対的に必要なのは可逆性がないことです。 つまり一度「脳死」と判断された患者さんが「脳死ではない」状態に戻ることが 絶対に 起こらないことが必要です。 現在の脳死の判定基準 (竹内基準) は簡単にまとめると

  1. 深い昏睡
  2. 瞳孔の散大
  3. 脳幹反射の消失
  4. 脳波の平坦化
  5. 自発呼吸の停止
のすべてを満たす場合を脳死と判定しています。報道によれば、 2/25 朝の段階では これらすべてを満たしていたのに対し、 2/25 夕方に臓器移植法に基づきあらためて 判定を行なったところ脳波がでていたとのことです。これが事実とすれば、 脳死判定基準は「不可逆性 = 脳死と判断された状態から回復しないこと」を 満たしていないことになります。

脳死臓器移植によって助かる命があることは事実です。しかし、それ以前の 問題として「まだ脳死ではない患者さんを殺してしまう」危険性は絶対に 避けなければなりません。今回のケースが科学的にきちんと説明されるかどうか、 注目していく必要があります。

私自身は以前から脳死判定に対する疑念をはらえずにいます。大学で 「臓器移植意思表示カード」が配られましたが、私は「提供しません」に丸を つけて携帯しています。

FreeBSD

システム制御情報学会 (ISCIE)情報システムの管理・運用と 利用分科会 (MUIS) 例会 兼 WINC 勉強会が「FreeBSD の世界」というテーマで 行なわれます。 3 月 13 日 (土) の午後、場所は大阪市立大学の 学術情報総合センターです。

内川さん杉村さん と共に 講師として話すことになりました。 [FreeBSD-users-jp 39229] でアナウンスされましたが、参加費 1000 円で一般参加もできるようです。 興味のある方、あるいは私の顔を見てみたいという奇特な方 :-) はぜひどうぞ。

山梨から大阪までどうやって行こうと考えてみたのですが、鉄道使って行くよりも 車で高速使って行く方が時間も費用もかからないみたい。そもそも身延線の本数が 少ないので大阪までちゃんと乗り継げるパターンには非常に制約があるし。 この時期に東京の実家に戻っていたら間違いなく新幹線で行くのだけど、 どうすればいいか考え中。それにしても不便すぎるぞ > 山梨医大の立地。

Web 日記から

二次創作モノは本質的に著作権に抵触する のはそうですね。 こちら でも心配してくださっていますが、 ports という仕組みは非常に柔軟なので、 その点気が楽なのです。 packages を作ったり CDROM に収録しないようにすれば FreeBSD 的には全く問題ありません。 OpenBSD などの他の *BSD の ports システム でも同様だと思います。例えば、 ゲームなどの CDROM からデータを吸い上げて使用する ports といった形式を とれば何の問題もなく FreeBSD 本体に commit できます。

アドバイスについては、「こういうの見つけたよ」的な情報をたまに 寄せていただければな、と思っています。

別に ダメソフトの開発者向け ML という訳じゃないです。UNIX 上でその手のソフトを純粋に (?) 楽しもうという 情報交換が目的ですから、塩崎さんにも声をかけたまでで。 この ML の言い出しっぺの数人はみな FreeBSD の ports 化の作業をしている メンバーであって、プログラムの開発をしている訳じゃないですし。

そういえば某所で「とこちゃん」について聞かれたので塩崎さんの名前を 紹介しておきました。「とこちゃん」が雑誌に登場する日も近いかもしれない (謎)。


2 月 23 日 (火)

県立中央病院にて

今日の実習では心臓の冠状動脈バイパス手術 (CABG) の麻酔を見学した。 手術中に停止していた心臓が再び動き出していく様子を見ると、 何となく感動してしまう。

FreeBSD

昨日書いた ダメソフトのプロジェクト の続き。 ふたつき さん が /usr/bin/fortune が 8 bit スルーであることを確認してくれました。 これで fortune のデータとしていろいろなものを作成することができます。 FreeBSD 的には fortune のデータを追加インストールする ports を作成 するといいなと考えています。

locale ライブラリ

私自身は locale 関係には疎くてなかなか話についていけないのですが、 全 BSD を対象にしたい という戦略はいいと思います。基本的に *BSD はできるだけ 共通性を維持したいという意識が働いていますので、全 BSD を対象に開発を進めて から各 *BSD プロジェクトに提案するのがいいと思います。どこか一つに採用されれば 他の *BSD にも採用されやすくなるでしょう。

Unicode 信者の欧米人にめちゃくちゃにされる 可能性はあると思うので、時間との競争という面があります。 FreeBSD の newconfig 方面での経験からいって、競争相手の開発プロジェクトが我々の見える所で 進んでいるとは限らないです。なるべく早期にできるだけ多くの人を巻き込んで おいたほうがいいと私は思います。実際の作業に参加してもらうかどうかは別として 「我々はこういう方向で動くから応援してね」的なアナウンスはしておいたほうが いいのではないでしょうか。

fj.os.linux で「VFAT の日本語サポートは Linux の方が先にマージされるかも」 という話を見て思ったのですが、 任意 charset のファイル名 についても何らかの実装を *BSD 共通に提案したほうがいいと考えます。 既に FreeBSD 3.0-RELEASE 用の MSDOSFS 日本語対応パッチ というのが存在しているのですが、 FreeBSD の配布物に統合を目指すにはちょっと美しくないような気がしています。 任意 charset のファイル名を扱う kernel 面での実装を行なった上で MSDOSFS の日本語対応を行なった方がいいのではないでしょうか。

Web 日記から

FreeBSD 友の会の話題 について。原文を引用すると

    「FreeBSD 友の会」という看板自体も、特別な意味はありません。 だんだんコミュニティが大きくなるにつれ、対外的な窓口として「FreeBSD 友の会」 と名乗っていると都合がいいので使っているだけです。ただしこれから先、 もっときちんとした組織にせざるを得ないでしょう。もしそういう組織ができたと しても、従来のコミュニティと完全に対応するわけではなく、あくまでお金や 権利などを管理する組織になるでしょう。

です。現状の通りだと思います。

一般に、友の会という名前は三つの意味で使われているようです。 一つは jp.freebsd.org の運営母体としての意味。サーバー運営などに必要な お金を管理する組織ですね。こちらは近い将来 NPO 法人化してはっきりした 看板の組織になる方向にあります。 もう一つは jp.freebsd.org の管理者としての意味。佐田さんもその一人ですよね。 最後は FreeBSD のユーザグループとしての意味です。

[FreeBSD-users-jp 27712] での意味は 2 番目の jp.freebsd.org 管理者 なのでしょうね。


2 月 22 日 (月)

県立中央病院にて

今週の実習は県立中央病院。私と S 君は麻酔科を回ることになる。 今朝は朝 8:05 集合なので 7:10 に大学で集まってから県立中央病院へ向かう。 昨日までのスキー&帰りの大渋滞ドライブの疲れがまだ残っているので、 朝 7:10 に集まるのはちょっとつらかった。

FreeBSD

FreeBSD の ports に xchadance などのダメ ports が次第に増えてきた。 某所 で FreeBSD の ports 関係者と話あっているうちに、 PC UNIX 上で動くこの手の ソフトを集めるプロジェクトを作ろうという話になった。 とりあえず FreeBSD-beginners-jp ML を主催している flathill さんの所に メーリングリストを作成。

  • 一般から情報を集めていこう。
  • BSD 的にはどんどん ports 化していこう。他の UNIX も welcome。
というコンセプト。そのうちプロジェクトの Web ページも作成する予定。 参加したい人は dame-ml-subscribe@flathill.gr.jp宛にメールを送ること。

XMulti で有名な go な方や AoiMoe@いそたー な方などにはできれば 参加していただきたく、ここに召喚呪文を唱えておきます :-)。 活動方針についていろいろとアドバイスしていただければ嬉しいです。

Web 日記から

コミュニティ全体に拡大解釈するのは賢明ではなかった ですね。確かに。私も余計な喧嘩はしたくないです。

最近 FreeBSD な人の一部で Linux との関係について神経質になってきている 面があるので (一部の Linux な筆者の方が「FreeBSD は閉鎖的」と書いた件など)、 お遊びドメインなのであれば皆が笑えるような楽しい内容を www.frinbsd.org あたりで発表していただけるとうれしいです。

locale ライブラリ関係の話が 議論 されている ようです。 *BSD におけるこのあたりの実装は改良しなきゃいけないと思うので、 プロジェクト組んで動いてもらいたいです。

ports-jp 方面で話が出たのですが、 FreeBSD で locale 関係のライブラリが libxpg4 に分離されている理由の一つが

  • 実装にまだまだ改良の余地があり、 libc とは分離しておいたほうが良い。
だったようです ( [FreeBSD-users-jp 39090] での大田さんの記事から )。こういう関係もあるので、 *BSD 共通できちんとした locale ライブラリを作成して提案するのがいいと思っています。

GNU configure の話題について。 確かに非常に便利な代物なのですが、 GNU configure が想定していない環境で 使うことはできないのですよね。例えばリリースがでて間もない FreeBSD 3.X-RELEASE の環境で GNU configure を使おうとするとエラーになってしまうことが多いです。

そのあたりにパッチをあてて FreeBSD の各リリースで確実に build できるように するための仕組みが ports なんだと私は考えています。


2 月 21 日 (日)

不倫 BSD ?

某所の chat から知ったネタ。

    FrinBSD TOMO NO KAI (FRINBSD-DOM)
       *** ***********
       Matsue, 690-0883
       JAPAN
    
       Domain Name: FRINBSD.ORG
    
       Administrative Contact, Technical Contact, Zone Contact:
          Ogoshi, Masami  (MO2596)  ogochan@NURS.OR.JP
          +81 ***-**-****
       Billing Contact:
          Ogoshi, Masami  (MO2596)  ogochan@NURS.OR.JP
          +81 ***-**-****
    
       Record last updated on 21-Dec-98.
       Database last updated on 20-Feb-99 07:16:06 EST.
    
ドメイン取るのは自由なんだけどね、こういうことして楽しいのか? 日本 Linux ユーザ会 理事長 という立場なんでしょ。 この人とは会ったこともメールをやりとりしたこともないが、全く理解できない。 私のなかで Linux コミュニティに対する評価は大暴落である。

注 : ちょっとフォロー

FreeBSD SKI SKI part 1

で白馬八方尾根に行ってきました。

一日目の夕方、宿に戻ろうと滑り始めたときに某氏が履いていたスキーブーツが 完全に裂けてしまう事件が発生。 ゲレンデのかなり上のほう、八方の兎平のすぐ下あたりだったから大変。 スキーで滑ることはできないし、リフトは既に止まっているしで、 結局、某氏はパトロールの人に付き添われて麓まで歩いて戻りました。

滑ってみて運動不足を実感。最近きちんと整備されたバーンばっかり滑っていたので ちょっとコブがあると姿勢が大きく崩れたり転倒して足を痛めたり、と散々な状態。


2 月 18 日 (木)

大学にて

この一週間、ちょっと忙しかったり体調が悪かったり (またかよ > 私) した ので、ここの更新ができずにいました。メールの返事も必要最小限のものしか 書いていなかったので、申し訳ないです。

私も感染してしまいましたが、 今年のインフルエンザの流行はかなりひどかったようです。 80 歳以上の体力がない高齢者の場合、症状がでた翌日に亡くなってしまう方も 相当数いたという話を聞きました。

こうした流行を防ぐためには、予防接種の再義務化しかないような気がします。 既に報道されていますが、子供に対する予防接種が任意になったために国内の 予防接種薬の生産能力は激減していて流行に対処することができません。まずは 老人ホームにいる高齢者への予防接種を義務化し、義務化の対象を次第に広げて いくべきでしょう。来年度から予防接種を広く義務化しようとしても、生産能力が ないのですぐには無理なのです。

こういった現状が誰の責任についてですが、子供に対する予防接種の 副作用について騒いだ保護者たち、無責任な報道を行なったマスコミ、安易な 対応をした厚生省の三者すべてに責任があると私は思っています。

  1. あらゆる予防接種には副作用がある。予防接種によって死ぬ確率は 一定の割合で存在する。
  2. 全体としてみた場合、副作用によって死ぬ確率に比べて、予防接種によって 助かる確率のほうが高いからこそ予防接種を行なう。
  3. 副作用の確率と助かる確率とを比較して、予防接種の有効性を常に 検討していく必要がある。
  4. 最近までインフルエンザの大流行があまりなかったので、予防接種の有効性が 低く見積もられていた可能性がある。
ということではないでしょうか。以前、予防接種の副作用が話題になったときには 2. の視点が欠けていたような気がしました。

「予防接種で副作用がでた」子供の話は非常にわかりやすいのに対し、 「予防接種で命が助かった人がどれだけいるか」は統計をとってみなきゃ わかりません。科学的思考ができない人は前者しか理解できないのでしょうね。

整形外科の実習の一環として、あけぼの医療センターへ行く。 脳性麻痺 (いわゆる小児麻痺) の子供は筋肉や腱が硬直してしまい整形外科的な 治療やリハビリを行なう必要があることが多いので、そういう関係の見学だった。

あけぼの医療センターは甲府盆地の西端ちかく、県内の養護学校などの施設が 集中している地区にある。正直いって山の中に厄介払いしたような場所である。 県内にこの種の施設はここしかないので、脳性麻痺の子供をかかえた家庭は ここに通うことになるのである。もうちょっと便利な場所に作ればいいのにと思う。 山梨県内というのは公共交通機関が事実上崩壊しているところなので、 交通問題は非常に深刻なのである。

この手の福祉を地方自治体毎に行なうというのは再考したほうがいいのではないか。 基本的人権の最低ラインを保証するためのものなのだから、自分で都合の良い 施設に行けるようにしたほうが効率的だと思う。山梨県の東部 (上野原町とか) だったら、あけぼの医療センターに通うよりも東京都心に行く方がずっと便利だし 時間もかからないはず。

FreeBSD

3.1-RELEASE がでた。 3.0-RELEASE に比べて大幅に改良されていたり 多くのバグが修正されているので、普通のユーザにもお勧めできると思います。

いくつかの ports に 問題があることが直前にわかって、先週末は ports の修正大会といった感じだった。 ports というのは第三者が発表したプログラムを FreeBSD で簡単にインストール するための仕組みなのだが、基本的にオリジナルの配布物をもとにコンパイルする 形式をとっている。

今回の修正では、同じファイル名で異なるものを配布しているサイトが問題に なった。プログラムをアップデートしたのにファイル名を変更していない所とか。 先日話題になった tcp_wrapper の Trojan Horse のような例があるので、 本当にアップデートした影響なのか確認するのがけっこう面倒。

小沢@東大 さんが 3.1-RELEASE 用の PAO3 パッチ PAO31.diff.gz を作成して下さったので、手元の ThinkPad 235 を 3.1-RELEASE に 入れ替える。なかなか快適。インストール手順は 以前 とほぼ同様。

先に users-jp にアナウンスしてしまったけど、 PAO228 のパッケージから抜き出した 2.2.8-RELEASE 用 shutdown 電源オフ用パッチ。

使用方法については暇になったら書く予定。

最近感じたこと

所沢のダイオキシン騒ぎについて。この手の公害関係の話で「農家」とか 「中小企業」が問題となった場合は追求が甘いと感じるのは私だけだろうか。 健康を害する毒物を含んだ製品を出荷しているというデータを農協が隠匿して いたのが一番の問題なのだが、「農家が被害者」的な扱いをする 報道が多いのが気になる。 農協というのは農家を代表する組織なのだから、農協が悪い イコール 農家が悪い、 だと私は思う。

山梨県内の公害のある程度の部分を農業が占めているという話を聞いたことがある。 水道に対する農薬や肥料の影響とか、農業廃棄物 (ビニールシート等を含む) を 安易に野焼きすることによる大気汚染とか。

Web 日記から

見て回る余裕がなかったので、最近あまり読んでいないです。 私宛てにメールしてくださった方々にもほとんど反応できていません。 これから週末にかけて何とかします。

ううむ、なかなか 濃い 研究室 なのですね :-)


2 月 11 日 (木)

今日は   紀元節   建国記念の日でお休み。

せっかくの休みなのだが、かなりの大雪が降って幻滅。ここ山梨は寒いのだけど 雪はほとんど降らない。日常の移動を車に依存しているので、年に何回かある こうした大雪の日は大変である。私の車はスタッドレスタイヤを履いていないので これから数日間はほとんど外出不能になってしまう。 スタッドレスを買えばいいのだろうが、年に片手で数えるくらいしかない 雪の日のために買うのは馬鹿らしいし、なによりノーマルタイヤと比較して 通常路面での性能が大きく劣るのが嫌。そんな理由でノーマルタイヤで通している。

FreeBSD

japanese/mh の port を commit。これで 3.1-RELEASE を前に絶対に自分で やらなければいけない作業は終了。あとは doc-jp 関係の作業だけど、 こちらは作業〆切が数日遅いし、いざとなれば他の committer に作業してもらえる からね。

桐山さんが作成した japanese/kterm16c の port を commit。 X 上で コンソール画面のダンプをとるのに必要なので優先的に作業した。 japanese/kterm の port にあわせて、 PR されたもの に Xauth 対応のパッチなどを当てるように修正。

Web 日記から

日本の FreeBSD 関係者というのは本質的に技術者としての面が大きいのだと思います。 宣伝をしたり他人をぐいぐい引っ張っていったりするのは 苦手なんじゃないでしょうか。この日記の 2/9 で取り上げた UNIX USER での対談を読むと わかりますけど、 Linux の生越さんは FreeBSD の浜田さんに比べて 宣伝上手というかアジテーター的な要素を強く感じます。 「日本では FreeBSD の人の声が大きいから実際よりも数が多く見える」というような (私から見れば) 的外れなことを対談で発言しているのを読むと、 こんなところでも「FreeBSD のシェアは実態より低い」というようなイメージを 定着させたいのかな、と感じてしまいます。

Linux に対抗するためには FreeBSD 友の会の代表として宣伝上手な人が 就任すべきだ、という話を何度か FreeBSD 関係の宴会でしたことがあります。 いまの FreeBSD コミュニティでいうと、やっぱり 飯島さん でしょうか。

誤解されると嫌なので念のために書く。 の項には生越さんへの非難の意味はありません。 FreeBSD にも宣伝担当みたいな人が欲しいなぁ、くらいの意味です。

FreeBSD や Linux の配布形態を 共産主義に擬する 観点は面白いかも。バークレーというのはアメリカでもそっち系の人が 多い所らしいからね。 GNU の Richard M. Stallman なんかもそういう一人の ような気がします。アメリカだと「俺は communist ではない、 freedom を大事に してるだけだ」という反論が返ってくるでしょうが。

日本の資本主義というのはアメリカのそれと比較して社会全体の利益を優先する 意味で「共産主義に近い」と言われますが、それと同じ意味で FREE UNIX を 共産主義的思想に近いと評価するのはおそらく妥当なんでしょう。

ただし、日本にせよ外国にせよ共産党というのは個人崇拝主義なので、彼らと 混同されるのは私自身は非常に嫌です。太平洋戦争前から一人の人物が幹部で あり続け、そいつを こんな 感じに個人崇拝 してる政党というのは全く理解できないです。


2 月 10 日 (水)

FreeBSD

FreeBSD で DHCP クライアント機能を標準で実装する話について。 WIDE-DHCP と ISC-DHCP のどちらにするか -current ML で議論が続いていたが、 結局 ISC-DHCP になった模様。 OpenBSD で使われていることが ISC を選択した 大きな理由に挙げられているのをみて、何となく納得。 別々の道を歩んでいる *BSD だけど、できるだけ同じ方向に進もうという意識は いまだに大きいようである。 個人的には WIDE-DHCP のほうがシンプルで好きなんだけどね。

そういえば、私の周囲ではなぜか DHCP が使われてない。 うちの大学の図書館の何カ所かには 10BASE-T のコンセントがあって 申し出れば自由に使えることができるんだけど、これが IP アドレスとかを書いた 紙を渡されるという手法。 DHCP だと設定が簡単なのにね。 図書館の職員に DHCP サーバーを管理する能力が無いからかなぁ。

Web 日記から

BSD vs Linux の話題について、 Daemon News に Linux に対抗して *BSD もまとまっていこうという内容が載っているという メールをいただきました。そういう方向で宣伝するのも一案だと思うけど、 *BSD は異なる OS だという技術的な側面よりも宣伝面を優先するのには ちょっと抵抗があります。

MS は悪か 否か という話題について。現在の Microsoft は十分に悪の存在だと思いますけど。 Windows 3.1 の頃までは Microsoft に対してそれほど悪いイメージは持って いなかったのですが、 1993 年秋の「電脳曼陀羅」事件 (詳しくは 中村 正三郎 氏の Show's Hot Corner 参照) あたりから認識が変わりました。

最近はコンピュータ業界の人々に接する機会が非常に増えて いろいろな話を耳にするけど、本当に汚い会社だなぁとしか思えないです。 日本の出版社って力がないから Microsoft に都合の悪い情報を書かないですからね。 最近では USA 発の情報として一般マスコミのほうがまっとうな取り上げ方をしている ように感じます。

単なるユーザとして使う分には良い製品を作っているのは事実だと思います。 ただ管理者や開発者として見るととんでもない製品が多い。 自社で OS を支配している優位さを不公正に利用するところは本当に最低な会社。

ただ、 とこちゃん の敵として Microsoft なり Bill Gates がふさわしいかという話になると、ちょっと 話が違ってきますね。私としてはあんなのが敵の大ボスであって欲しくないという 気持ちが強いです。話の中盤にでてくる敵の中ボスくらいならいいかもしれませんが、 そこまで現実を反映させなくともという気がします。


2 月 9 日 (火)

大学にて

今週の実習は整形外科。午前中は浜田助教授の回診を見学して、午後は 椎間板ヘルニアの診察法について実習。

コンビニでふと読んだ週刊誌によると、フジテレビの番組の中で 患者をいびるのが趣味の鬼看護婦が登場したそうだ。東京都内の私立病院の看護婦で 「植物人間に口なし」と話していたとか。週刊誌の記事ではテレビ局のやらせでは ないかと書いていた。

医療関係者といっても数が多いから、中にはそういう奴が存在していても おかしくはないと私自身は思うけどなぁ。悪徳医師が頻繁に話題になるわりには 問題看護婦の話が今まで表にあまり出なかったのが不思議。「白衣の天使」などと 偶像化してしまっているせいかしらん。

FreeBSD

japanese/mh の port に関連して FreeBSD における inet_addr(3) の定義が おかしいことに気付く。 FreeBSD では

    unsigned long inet_addr ();
    
と定義されているので FreeBSD/Alpha では inet_addr の返り値が 64bit に なってしまう。ここは当然 32bit にならなきゃ駄目。ちなみに OpenBSD では
    typedef u_int32_t unsigned int; (machine/types.h)
    typedef in_addr_t u_int32_t; (sys/types.h)
    in_addr_t inet_addr (); (arpa/inet.h)
となっていて合理的。 FreeBSD ではこの種の定義が 4.4BSD のままという部分が 多く、これから直していく必要がありますね。

Web 日記から

アトピー なのですか。薬で症状を押さえることができるというのは対処しがいのある 病気ではないかと思っています。アトピーの問題点としては、怪しげな情報が いっぱい出回っていることかな。症状がおさまったら薬を徐々に減らしていかなければ ならないのに「薬怖い」で急に薬を止めてしまう人がかなり多いようです。

ぷらっと ホームへのコネ については A***C 社の方々が詳しいのではないでしょうか。 後藤さんと一緒にパネラーをされた経験がある方もいらっしゃいますし。

確かに私の場合は塩崎さんと接触することは比較的簡単でしょうね。 FreeBSD enkai ML 関係の宴会にどなたかブツを持ってきていただければ相当数売れるのではないかと 思うので、関係者の方どなたかいらっしゃいませんか (と enkai ML の宣伝をしておく :-)。 FreeBSD 宴会はどなたでも参加 OK ですよん。

*BSD の違いと Linux ディストリビューションの違いがあちこちで話題に なっていますね。塩崎さんのいう「 Linux は (同じ名前を冠してるにもかかわらず) 一つではない 」というのは私も感じています。 OS のシェア比較する時には「Linux 全体」で まとまろうとするのに対し、 OS の使い勝手を比較するときには個々の ディストリビューションの話を持ち出す傾向が高いのは FreeBSD な一人としては 納得できないです。

私としては Linux はほとんど全くさわったことないから、それぞれの違いなんて言及できる わけがない というような姿勢が重要だと思うのです。こういう日記のような 場ではある程度無責任なこと書いても許容されると思うけど、書籍で無責任なこと 書く人が (特に Linux 方面に) いるからなぁ。

今月号の UNIX USER に生越さんと浜田さんの対談が載っていたので 買ってみました。生越さんが「日本では FreeBSD の人の声が大きいから、 実際の数よりも多いように思える」と書いていますがそんなものかなぁ。 対談を読む限りは生越さんの アクが強い 声が大きいような気も するのですが :-)。


2 月 8 日 (月)

週末のこと

金曜日の昼過ぎに うちのサーバー が突然クラッシュしてしまった。提出する予定のレポートが消えてしまって呆然。 システムをインストールし直してみたところ、 2/4 に書いた mh のトラブルが 何故か発生しなくなった。どん底状態でも少しは救われることがあるということか。

某関係の打ち合わせのため、 ワインの先生 浜田さん 宅へ行く。 だいたいの方針が決まったので、そろそろ具体的な人選に移る時かな。 打ち合わせ終了後、浜田さん、安田さん、 いちろうさん、 私の 4 人で駅前に出てタイ料理を食べる。久しぶりに激辛なものを食べて非常に満足。

FreeBSD

ports の code freeze が 2/12 16:00 PST ということは、日本時間に直すと 2/13 (土) 9:00 JST。今週中の勝負ということでしょう。 このところ周囲の committer で大学の試験とか仕事で忙しい人が多いようなのが多少気がかり。 私もそうは作業していられないし。

japanese/mh の port の作業を行なう。 FreeBSD 3.1-RELEASE には最新の mh-6.8.4-JP-3.02 を間に合わせる予定。

Web 日記から

うちの大学の図書館に置いてある Mac の Netscape で、この日記を bookmark されてしまったらしい。もともと読まれると不都合なことは書いていないので 支障はないのだけど。

夏祭りに行かなくとも入手というのは、実は意外と大変 という事情は よくわかります。私としては ぷらっとホーム あたりで 扱ってくれないものかと (ちょっと) 期待しているのですが :-)。 一番簡単な解決策は夏に適当な宴会を企画する、でしょうか。


2 月 4 日 (木)

大学にて

いろいろと用事が重なって忙しい毎日を送っています。 この日記を書いて現実逃避中 :-)

FreeBSD

3.1-RELEASE が 2/16 に出る予定。ソースツリーの src 以下はリリース前の code freeze 期間に突入した。 ports 関係の code freeze は 2/12 (金) の 16:00 PST の予定。

その関係で私がメンテナをしている japanese/mh の port のテストをしているのだが、 どうも動作が変。 inc を実行すると core dump してしまい、 inc したメールは 0x00 で埋められてしまうというもの。原因を究明中なのだが、どうやら home directory を NFS で mount しているのが関係している模様。

そうこうしているうちに、前メンテナの三平さんから ports update の催促メール をいただいてしまった。仕事が遅くて申し訳ないです。

ちょっと前の話題になってしまいますが、 FreeBSD の ports における XFree86 と tk の相互依存について。 正確には XFree86 のうち XF86Setup だけが tk に依存しているので、 佐田さん が書かれている ように XF86Setup だけを別 port にすると美しいのは 確かです。まあ、世間では XFree86 は XFree86 Project から配布されている バイナリをインストールする人がほとんどでなので、これまで問題になって こなかったのでしょう。 FreeBSD の ports でも NO_PACKAGE 指定されてる ことですし。私自身は -current や -stable の FreeBSD を使ってることもあって ports を利用して XFree86 をインストールしています。手順は以下のような感じ。

  1. XFree86 のバイナリパッケージから /usr/X11R6/include 以下と /usr/X11R6/lib/lib* を手動で展開。
  2. ports の lang/tcl80 をインストール。
  3. ports の x11-toolkits/tk80 をインストール。
  4. ports の x11/XFree86 をインストール。

doc-jp 関係の作業を 行なう暇がなかなかとれないでいます。今週末くらいには目処をつけたいなぁ。 先週末が某メーリングリストでの騒動のおかげですっかり潰れてしまったのが痛い。

Web 日記から

風邪をひく話をよく見聞きます。数日から一週間くらい寝込む人が多いようで、 皆さん体にはお気をつけ下さい。私は十日くらい寝込んでしまいました。

某所でマシンを立ち上げる際にホスト名に toko が候補にあがってビックリ。 キャスト の名前を順番に使っていけば当分ホスト名に困らないね、 とか話にでていました。結局別の名前になりそうな感じですが、 この話が意外と広まっているなと実感しました。

再配布条件が話題 になっていますが、私としては夏祭に行かなくとも入手できるようになれば、 と思っています。


Last update: $Date: 1999/03/01 10:56:59 $