Motoyuki's Diary 2001年3月上旬

Motoyuki Konno <motoyuki@bsdclub.org>
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Last-modified: Sat, 21 Aug 2004 21:25:38 JST


2001/3/1(Thu)

GPL

_ 打撃与える方法 :-)

こちらの件。塩崎さんも 書いていますが、 Linus が GPL に注記しているのは

ということです。したがって linux/include/linux/* の著作権は

  1. ユーザプログラムでない kernel module では適用される。
  2. system call interface でない部分には適用される。 header に macro として書かれたコードがバイナリに含まれていたらアウト。

と解釈できます。各ファイルに例外条項明記するのに意義があるというのは その通りだと思います。バイナリだけの kernel module 出したり Linux kernel を組み込みで使ってたりする企業が もっと Linus に働きかけて実現すべきでしょうね。

_ 私が GPL が嫌な理由

コンピュータを本格的に使い始めた頃に GNU の思想に出会いました。思想としては 好きで賛同しているのですが、今の GPL の条項って使いにくくて嫌いです。 昨日書いたパッチとバイナリ公開の話もその一つ。

あと、 GPL なプログラムを移植したり改造している途中に、誰かにテストして もらう場面って必ずあるのですが、そういう時に 「作業中のテスト版で問題点が非常に多いから外に出さないでね」ということが不可能なのが不便。再配布制限をちょっとでも行うと GPL 違反で、 自分がそのプログラムを使用する権利が失われてしまう。

もう一つ、 FSF が一方的に条項変える権限持っているのも嫌な点です。 GPL の新バージョンが出た場合は新しいものが適用 *1されてしまう。 FSF が変心して GPL version 3 が改悪された内容になっても

GPL version 2 に従ってください。 GPL version 3 による再配布は不可。

というのが不可能 *2なのが気持ち悪い。


*1:正確には、利用者が好きなものを選択できる。
*2:著作権者が明示的に GPL version 2 を指定してもダメ。 GPL version 2 の 10. を参照のこと。


2001/3/2(Fri)

今日の出来事

_ 外出

富士森公園近くの Volks で夕食。帰りに本屋に寄って買い物:

_ 今後の予定

3/14 (水)
受験票受取りのため山梨医大学生課へ
3/17 (土) 〜 19 (月)
本番
4/26 (木)
最後の審判

あとは身体と精神の状態を当日に向けて整えていくのみ。

なんとかなるよ。絶対だいじょうぶだよ。

2001/3/4(Sun)

今日の出来事

_ 体調

あまり良くない。

_ 昔話

五反田さんとメールやりとりしていて NIFTY の話が出た。昔のログ焼いた CD-R が見つかったので見てみる。

一橋大で FreeBSD 専用の ML が立ち上がったのは 1994 年 11 月。翌年 3 月に 管理上の都合で使えなくなって、 8 月に ibbsal.or.jp で再開。ユーザ数が 爆発的に増えて下川さんのところに移って jp.FreeBSD.org で運用始めたのが 1996 年の 1 月末。

私が山梨医大に入学したのが 1994 年。電話回線を自由に使えるようになった *1ので 8 月末に NIFTY 入った。 NIFTY の FUNIX を読んでたのは 10 月から翌年 8 月まで。 NIFTY で一橋の FreeBSD ML のことを聞いてすぐ加入した。 ibbsal で ML 再開して FUNIX は読まなくなったのだろう。 当時の NIFTY のログを見ると、沖さん, 野首さん, 安富さん, 梅本さん, 鈴木 (issei) さんといった方々の名前がある。私はどうでも良いことで数回発言 *2してるだけ。

1994 年 10 月に、個人向け商用プロバイダが登場して、すぐに Rim に加入して、 山梨から東京への長距離電話料金に苦しみながらアクセスして...。ちょうど 1994 年頃っていろいろな意味で転換点となった時期 *3なのかも。今思い出して見ると、あっと言う間のこと *4なんだな。


*1:それまで自宅だったし部屋に電話回線来てなかった。
*2:しかも見当違いの内容だし :-)
*3:対 USL 裁判問題が決着し、 FreeBSD 2.0 がリリースされたのも 1994 年だ。
*4:医学の道に進路変更しながら、道を踏み外していった過程かも。

Web 日記から

_ 脳の性別診断

itojun さんのところ (3/2)から 脳の性別診断へ。結果:

あなたは、非常に男性的な脳の持ち主です。

そうなのかな? 自分に自信は...、いまは無いな :-)


2001/3/6(Tue)

昨日

_ 久々のメンテ

日記更新調査ページをひさしぶりにメンテナンス。いろいろ追加。

_ メール設定

おうち LAN のメールサーバは IPv6 ではまとも *1なんだけど、 IPv4 では固定したアドレス持ってないし MX 向けている先 (bsdclub.org のサーバ) とも異なっている。こういうサーバからのメールは reject するサイトがあるので、どう対処しようか悩んでいた。

昨日 kobe-u 方面にメール出そうとして reject された *2ようなので、

と設定してみた。


*1:固定したアドレスが振ってあり、そこに MX を向けてある。
*2:どういう理由で reject されたのか確認してないけど。

今日の出来事

_ 逃避

某 ML で K 氏 (私ではない) 曰く:

 今週はちょっと本業の方が忙しそうなので、逃避としてちょこちょこ www/ja の方をやっちまおうかと思ってます。

本業が忙しくなると逃避が進むのかな :-)

GPL

_ 打撃与える方法 :-) (続)

打撃与えられるのはドジ踏んでいる会社だけというのはその通りです。ただし、 既に指摘しましたけどドジ踏んでいる会社はかなり多いです。打撃与えるとしたら kernel module 作っている会社ではなく何らかの配布行っている会社でしょうね。出版社を ターゲットにされると影響はかなり大きいでしょう。 GPL では

を要求できます。

Linux を離れて考えてみると、この問題で一番怖いのは gcc 持ってる FSF です。 GPL の規定を満たさずに gcc のバイナリだけ配布している例は良くみかけますが、 こうした配布行った企業や個人に対して FSF が gcc の使用を禁止することは 可能です。これは事実上 UNIX の世界から抹殺することを意味します。

_ GPL2

こちらの件、 GPL には any later versionと明記されてるので、外したら GPL じゃありません。仮に将来 FSF が変心 したとして、著作権者が別の (例えば any later version 条項を外した) ライセンスを採用することは可能です。でも、既に配布された分に対しては 変更できません。

_ GPL2 日本語版の誤訳

これ読んで気付いたのですが、 GPL2 の日本語訳が変。 日本語版では

各バージョンは、バージョン番号によって区別します。「プログラム」 中に本使用許諾のバージョン番号の指定がある場合は、その指定され たバージョンか、又はその後に Free Software Foundation から公表 されているいずれかのバージョンから1つを選択して、その条項と条 件に従ってください。「プログラム」中に本使用許諾のバージョン番 号の指定がない場合は、Free Software Foundation が公表したどの バージョンでも選択することができます。

となっていてバージョン番号が指定してあった場合でもより新しいバージョンを 選択できると書いてあるけど、原文では

Each version is given a distinguishing version number. If the Program specifies a version number of this License which applies to it and "any later version",you have the option of following the terms and conditions either of that version or of any later version published by the Free Software Foundation. If the Program does not specify a version number of this License, you may choose any version ever published by the Free Software Foundation.

となってる。日本語版には and "any later version",の部分が入ってないみたい。英語の法律文書の読み方は詳しくないのだけど、これって 誤訳じゃないかな。

 英文文書 (GNU General Public License) を正式文書とする。この和文文書 は弁護士の意見を採り入れて、できるだけ正確に英文文書を翻訳したものであ るが、法律的に有効な契約書ではない。

と書いてあるのだけど...。


2001/3/7(Wed)

GPL2 の誤訳

_ 連絡先不詳

昨日書いた GPL2 の誤訳の件、日本語訳は日本で出版されている GNU 関係の書籍 *1で数多く引用されているのに、誰が管理しているのかとか翻訳者の文責表示とかが ない非常に奇妙な存在であることに気付いた。 GNU のページ見ても翻訳には責任負わないということしか書いていないし。

こういうのを放置するのはフリーソフトウェアの発展を非常に害すると思うので、 連絡先知っている人がいたら是非とも連絡してください。

_ 追記

数人の方からアドバイスをいただいて、現在コンタクト中。


*1:例えば GNU Emacs マニュアル, R. M. Stallman, アスキー (ISBN4-7561-3002-X)

今日の出来事

_ 杉花粉

今日はめちゃくちゃ飛んでいるみたい。車に乗るとフロントガラスが黄色っぽく なっている。

_ 自己防衛

今日から外出時にはマスクつけることにした。ガーゼ通す分だけ息がちょっと 苦しくなるけど、なかなか快適。

Web 日記から

_ 第三国?

セキュリティホール memoから 日経 IT ニュースの記事「第三国からのサイバー攻撃事件」 へ。あまりな内容なので、「意見募集」から次のような内容を出した

なぜ「第三国」という表記なのでしょうか。攻撃してくる国は 明らか (中国) です。この事件は隣りの国から日本が公然と サイバー攻撃を受けている事件です。 このような無法行為を容認する国へ断固とした姿勢を取り、現 地当局に対して摘発を要請するのは当然の話です。 「第三国」のような記述は極めて不適切だと考えます。

中国という実名出さずに「第三国」なんて配慮してるのが全く理解できない。 中国の捜査当局に厳重対処を要請し、検挙されないようなら例の国を 「サイバーテロ支援国家」と認定するくらいやってもいいんじゃない?

第三国といえば、東京都知事がこの言葉を使って非難されたのが記憶に新しい。


以上、5日分です。