Motoyuki's Diary 2004年11月上旬

先週から新しい部署にいます。仕事内容が変わるので覚えるのが面倒です。

_ マスコミ

ここ数日 昔の日記へのアクセスがかなりあります。 どうやら災害報道におけるマスコミの傍若無人さを巡って参照されているようです。

今回の地震でも、マスコミ各社は相変わらず「取材」と称して現地の人々に 迷惑をかけまくっているとのこと。 高木さんの日記にある「安否情報」と称する個人情報の公開とその結果おきた数々の被害についても 注目していく必要があるでしょうね。

_ うちの職場

でも現地への支援チームが出ることになりました。支援作業に必要な物資はもちろん、 チームの食料や水、それに疲れた時に食べるおやつまで積んだ自己完結型の 構成になるらしい。現地で直接必要とされている人でも、それなりの準備を して行くのが当然ということです。

満足な金も持たずにイラク入りして殺された日本人が話題になってますが、 海外で犯罪に巻き込まれて殺された場合に日本政府が何をやってくれるのか、 ちょっと気になったので検索してみました。

_ やってくれること

• 死んだ事実を日本の家族に連絡することはしてくれる。
• 日本の遺族から身元確認の資料を集め、死亡したのが本人かどうか現地当局者と 照会するやりとりはしてくれるらしい。
• 死亡診断書などの必要書類の交付などを現地政府と交渉はしてくれるらしい。
• 遺族が現地当局者とやりとりする際の通訳はしてくれる。但しあくまでも サービスのレベルで、本格的に通訳が必要な場合は「通訳の紹介」となり 費用は遺族負担となる。

_ やってくれないこと

• 具体的な手続きや届け出
  遺体搬送に必要な書類提出など、必要な手続きを現地当局者に照会はしてくれるが、 実際に手続きや届け出をするのは遺族が原則。
• お金が絡むこと
  病院の紹介や日本からの送金方法の助言はしてくれるが、医療費の立て替えをしたり お金を貸してくれたりはしない。お金が絡むことは遺族負担が原則。
• 遺体の処理や搬送
  必要な手続きの照会などはしてくれるが、火葬などの処理や日本への搬送の手配は 遺族が行う。ちなみに、ほとんどの海外旅行保険では「救援費用」を契約しておくと これらの手配や費用負担を保険会社がやってくれる。
  現地の治安や状況が悪い場合、現地で埋葬する例もそれなりにあるらしい。

_ 今回のケース

では日本政府が (現地を実質的に支配している) 米軍に依頼して遺体をイラク国外へ 搬送したらしいですが、今回が特別で普通はやってくれないということですね。

そこまでの特別サービスをする必要があるかというのはかなり疑問 (一部の 犠牲者にだけ行なうというのは不公平) ではあります。遺族が住んでいる自治体が 対策本部を作って遺族の精神面のサポートをしているようですが、これも 公平という観点からするとおかしな話です。国内の犯罪被害者にも 同等の対応をしているのなら話は別ですけど。

福岡県直方市の住民で犯罪にあったかた、ぜひ自治体による (今回のケースと) 同等の支援を要求してみてください。

_ 参考リンク

• 損保ジャパンの海外サポートメニュー
• 地球の歩き方 海外旅行を支えるお仕事 第 28 回「外務省 邦人保護課」
• お葬式プラザ「海外での日本人の死」
• 西日本新聞「犯罪被害者の人権を考える 家族それから」